2016年2月28日日曜日

警告:経膣感染は意味がないだけでなく、危険がいっぱい

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Warning: vaginal seeding doesn’t work and may be harmful

最近の自然出産ビジネス業界で流行っているのが、経膣”感染”、赤ちゃんの口を母親の膣内分泌物でぬぐうというものです。
理屈は「帝王切開は赤ちゃんから母の会陰から常在菌をもらう接触の機会を奪っている」というもので、赤ちゃんの口に母親の会陰にいる常在菌をふれさせ、常在菌を「取り戻す」というものです。
自然出産業界で推進されていることは、彼らのマーケットシェアをあげるための活動で、科学的根拠はありません。
ここで2つの問題があります:
1. 赤ちゃんを母親の膣内バクテリアに触れさせることの有効性について科学的証拠がない
2. 赤ちゃんが母親の膣内バクテリア・ウイルスにさらされた場合、深刻な病気や命にかかわるケースがあるという有力な証拠がある。
これらの警告が、イギリスのメディカルジャーナル(BMJ)の記事の中では深い霧に包まれてしまっているようです。「帝王切開で生まれた赤ちゃんの”経膣感染”」著者は医療専任講師のオーブリー J カニングストン(Aubrey J Cunnington)、医療研究員のキャサリン シム(Kathleen Sim)、新生児科医コンサルタントのアニコ デイアー(Aniko Deier)以下略 ...が名を連ねています。

人間についている微生物叢は健康を左右することがある、ということが論文の根拠として挙げられていますが、経膣感染による新生児へのメリッ その限りではありません。  確かに、証拠を出すには、何年もかけて経過観察を行う大規模な医学的実験を必要とします。 たとえ新生児に対するメリットについての明確な証拠などなくても、シンプルで安価な手順で、妥当な結果を得られるに違いありません。しかし私たちは、この主張が安全であると確信することができます。
私たちは現段階で欠落しているものがあります、無自覚の感染症を持つ母親が、赤ちゃんを膣内共生菌や病原菌にさらした場合、赤ちゃんは深刻な伝染病になるでしょう。この場合B群連鎖球菌(新生児の敗血症を引き起こす原因として最も一般的なもの)、単純ヘルペス、クラミジア、トリコモナス、淋菌(最後の二つは、新生児性眼炎の原因)。これらの 病原体は、産道を通る時に赤ちゃんに移ります。これを回避するために、帝王切開を選択することもあります。
言い換えると、経膣感染が赤ちゃんに有用であるなどという証拠は一切ないのです。またかなりの量のエビデンスを取ろうとすれば、赤ちゃんを死の危険を含めた重大な危機にさらすことになるでしょう。実際、経膣菌によって赤ちゃんの伝染病による死亡を引き起こしているのですから。
「膣内菌を赤ちゃんに移行する」ことを薦める彼らの根拠はどこから来たのでしょう?自然出産ビジネスのコミュニティーの、映画「ミクロバース」を通してです。
この経膣感染についての問題は、自然出産の世界で特有の、「ほとんど根拠の提示を無視して、結論を出してしまう」というパラダイムにあります。
アンチ医療は素晴らしい、経膣分娩こそがもっとも優れている、という哲学なのです。なのでほとんどは「産科的な対象実験を行っていない」のです。これがジェンダー学者 アナンダールとクラークが現代助産学を描写するところの「自然出産哲学の絶賛」の重要な点なのです。
代替医療は、それを表すため強力で魅力的な他の言葉で呼ばれることがあります。同時に中央集権的な性質を持ちます。(”女性主体の””女性のコントロールする”自然な出産、のような) 実践的な意味合いを最小限にし、あいまいな言葉でけむに巻くためです。
単純にいうと、近代の助産学はただの産科医への軽率な反抗なのです。産科医が進めることはなんでも、助産師は真向から反対します。近代の自然出産信奉者は、毎日が反抗の日なのです。
産科医は医療行為によって出産を安全にしてきました;自然出産信奉者は、産科医が関わる前からあたかも出産が安全であったように装っているのです。
産科医は無痛分娩を提案しますが、自然出産信奉者は抵抗します。痛みがあってこそ困難を乗り越えられる、乗り越える勇気さえあれば出産は安全にできると、他人を使って実験しているのです。
産科医は新生児科医が即座に健康を確認できるよう赤ちゃんをきれいに拭きますが、自然出産信奉者はカンガルーケア(早期皮膚接触、SkinToSkin,など)で母親と赤ちゃんが出産直後にまずは触れあうことが、人生にわたっての絆を作るのに不可欠だと言っています。
産科医は帝王切開をすることができますが、自然出産信奉者はいかなる場合、どんな理由があっても帝王切開に抵抗し、「帝王切開の割合が高すぎる」とデモ活動を行っています。帝王切開は「アレルギー、自閉症、糖尿病、高血圧、、、などになる」、「帝王切開は内臓やDNAにダメージを与える」と言い張っています。
自然出産信奉者の主張は単純なものだけに限りません。なぜ彼らはそうなってしまったのでしょうか?自然出産のマーケットシェアを維持するためなのです。
マーケットシェアの主要を占めるのは産科医です。これは助産師や自然出産信奉者と経済的に競合していますが、自然出産信奉者は自分たちがマーケットシェアを広げているのだと考えているのです。
経膣感染は自然出産信奉者のデモ映画「ミクロバース」で有名になりました。どんなテーマでしょうか?
…私たちは赤ちゃんが細菌叢にさらされることは、すべての人のバースプランに入っているべきだと思います。もし経膣出産が不可能なら、産後すぐにカンガルーケア、Skin-To-Skin,母子同室、早期皮膚接触などで母乳を与えることで主要な細菌叢が赤ちゃんの免疫系に作られます。科学的な視点からいうと、(?※訳者注:実際に科学的かどうかエビデンスなし) 赤ちゃんの生後すぐに細菌叢ができたら、これは赤ちゃんの人生に大きなよい影響をもたらします。継続的に、ミクロバースは健康に潜在的にも、エクストリームな重要性を持っていると私たちは信じています。人類の未来にとっても重要です!!
ミクロバースを謳っている「私たち」は誰で、「私たちは信じています」と言っているのか??これは新生児の腸内細菌叢の構成について科学的コンセンサスがないにも関わらず、一人歩きした理論です。これは新生児科医と小児科医が細菌学によって確立していない腸内細菌叢のすべてについて「信じ」ようとしなかったことと同様に、産科医も懐疑的です。
「私たちは信じています」の「私たち」は自然出産信奉者で、産科医に対する反抗でほとんど調査をしていない科学を推進しているのです。同様の理由で自然出産信奉者は経膣感染を推奨しています。
経膣感染を推進する科学的根拠はどこにもありません。あるのは、マーケティング戦略的に用意された科学と完全に分断された「科学っぽく書かれた記述」のみです。
BMJの著者はこう言います:
効果に関する根拠がないこと、または安全な手順に関するガイドラインがないことについてだが、逆にどのくらい医療関係者が経膣感染の需要が高まっていることに対応すべきということではないだろうか?私たちはスタッフに、有効性に関する議論もなしに、小さなリスクが正当化されることがあってはいけないので経膣感染は行わないよう伝えてきた。しかし、経膣感染を母子が簡単に彼等だけでできるよう単純化し、また彼らにリスクなどの十分な情報を与えることで、彼らの自主性を尊重できると考えたのである。
両親はリスクや感染に関して医療者のアセスメントを行い、経膣感染を行うことで赤ちゃんがよくない状態になることも知らせる必要がある。健康に関するプロフェッショナルは経膣感染が一般化してきていることを両親に気づかせ、もし伝染した場合新生児がどのようになるかについて尋ねることが期待され...
私は疑問があります: 両親は、子供を産む前に自然出産業界について知ることが必要です。この業界はまったく規制されていないのです。ほかの規制されていない業界と同じです。自然出産信奉者が薦めることは、科学的根拠は全くなく、ただ彼らのマーケットシェアを上げるためだけに行われているのです。
両親は他の業界に対する態度と同じように、自然出産業界について同レベルの警戒、懐疑的姿勢を持った方が良いでしょう。たとえば太陽光発電についての不利な情報を、石油業界から受け取るべきでないようなものです。経膣感染、腸内細菌叢についての情報を、自然出産ビジネス業界から受け取るべきではありません。

2016年2月23日火曜日

母乳育児で困っているお母さんたちへ

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To the mother struggling to breastfeed

Dear 新しいお母さんへ,
これは奇跡ではないでしょうか...あなたと、あなたのパートナーが作り上げた、素晴らしい人間という存在です。あなたはたくさんの愛情に包まれるとともに、たくさんの恐怖にも包まれ、あなたの赤ちゃんに対してなんでもしてあげたいという思いにかられるでしょう。おそらく、いつでも赤ちゃんに母乳をあげる姿がイメージされることでしょう。 - あなたは無数の数え切れないほどの母乳のメリットを耳にしているでしょうから。 - そしていま、あなたは問題に直面しています。おそらく母乳は苦痛にあふれているでしょう:そしてあなたの赤ちゃんは次第にミルクが不足していきます; おそらくあなたはやんわりと、次第に激しいマタニティーブルーズに悩まされます。
完全母乳によって飢餓状態に陥った赤ちゃんは悲劇的なことに、母子の絆どころではありません。これが母乳育児成功と言えるでしょうか。
あなたは想像もしていなかったことに戸惑うでしょう。どうしたらいいかわからないかもしれません。でも安心してください。
1. あなたのせいではない!
熱心な母乳推進活動を行う、ラクテーションコンサルタントやラクティビスト(母乳信奉者)たちは、母乳育児を成功させるには彼ら自身による母親への十分なサポートが必要と確信しています。これはまったく科学的根拠がないことです。そしてかえって母乳育児を難しくするような事態を起こしているのです。じつに、これまで母乳ビジネス業界は女性たちになぜ母乳育児をやめたか、なにが障壁になったのか調べたり尋ねたりすることはありませんでした。彼らは知ろうとしないのです。彼らはどんな母乳に関する問題も母親のせいにしてしまうのです。母乳自体のせいではなく。
2. あなたは何も悪いことをしていない!
ラクテーションコンサルタントやラクティビスト(母乳信奉者)の母乳推進に関する実際のエピソードのなかで、もっとも攻撃性が強いものが、「すべて母親のせいにしてしまう」ことです。あなたは赤ちゃんを正しく抱いていないとか、あなたは赤ちゃんに正しく乳首を咥えさせていない(ラッチオンが正しくない)とか、あなたの母乳は十分に出ていないとか、あなたは授乳のあいだの搾乳を行っていないとか、あなたは「この効果が実証されていない怪しいサプリ」や「この未承認の薬を飲んでいないとか、、、、、だからミルクの補足が増えるのだと。
母乳推進の真実は― 母乳ビジネス業界は強く否定していますがー 母乳には苦痛が伴うものだということです。とくに週数の若いうちは: なので、新生児はお腹が減って泣き叫んでいる間は、ミルクを飲んでもいいのです。すべての母親が赤ちゃんに必要な栄養を十分に出せるわけではありません。またラクティビストには受け入れがたいことでしょうが、お母さんが薬を飲んでいれば、赤ちゃんへの母乳を介しての移行の影響も考える必要もあるのです。
3. お母さんたちの約5%(おそらくもっと多い)は、赤ちゃんの必要量に対して十分な母乳を作ることができません。
これは生物学的な事実です。妊娠の約20%が自然流産するという事実と同様です。ほとんどの流産はどんなことをしても防ぐことができないのと同様に、赤ちゃんが必要とする量と、あなたが作る母乳の量のミスマッチを防ぐことはできないのです。このような状況で女性が完全母乳を続けるという判断をすることは、実際には赤ちゃんを飢えさせ、病気にさせるという判断をすることなのです。非常に恐ろしいことであり、冷静になって、安全なミルクを補うことも必要です。
4. ミルクを補うことは母子関係を壊すことにも、赤ちゃんの虐待にも繋がらない。
特に科学的な根拠もなく、ラクテーションコンサルタントとラクティビスト(母乳信奉者)は「ミルクを補うことは母乳育児成功の敵」と主張してきました。しかし反対に「母乳が出ずに赤ちゃんが空腹を訴えた場合に初期段階で正しくミルクを補うことは、赤ちゃんが空腹のあまりわめいてどのように咥えたらいいかわからないという状態を落ち着かせ、実際には赤ちゃんとお母さんのコミュニケーションがうまくいくようになり、母子関係を復活させ、結果的に母乳育児がうまくいく」ということが科学的な事実として証明されました。
5. 母乳不足は、高ナトリウム血症や脱水症、高ビリルビン血症などの深刻な合併症が起こる。
ラクテーションコンサルタントは、母乳じゃないと”リスク”がある、と言うのが大好きです。しかし彼らは新生児の脱水症やビリルビン値の上昇リスクを過小評価しています。ナトリウム値とビリルビン値がオーバーすると脳に毒がまわり、遷延性の知的発達・運動発達の遅れを引き起こすことがあります。またてんかんや死亡を起こすこともあります。
ラクティビスト(母乳信奉者)に、「母乳は赤ちゃんの人生や命より大切である」などと、絶対に言わせてはいけません。
6. 他の母親の母乳を飲ませることはメリットがなく、インターネットで買った母乳を飲ませることは赤ちゃんに悪影響です。

私の知る限りではありますが、他の女性の母乳を飲ませることの赤ちゃんへの影響を調査した研究は見つかりません。ここでは赤ちゃんの刻々と変化する要求に合わせて母乳の質を変えるため、乳母を変えるべきだという話をしているわけではありません。私が言いたいのは、複数のランダムな女性から母乳を分けてもらう(もらい乳)をすることは古い方法で、月齢の高い赤ちゃんは異なるバクテリア群を持っている可能性が非常に高いということです。もし母親が自分の赤ちゃんにあわせた母乳を作るというなら(ラクティビストがよく主張していますが、非常に危険な博打のようなものです) それは他の赤ちゃんには合わないのです。

分かっていることは、他の女性の母乳を恐ろしく法外な高い値段で購入することは完全に必要ないということです。余った母乳を未熟児のために寄付することは良いでしょう。(訳者補足:米国の母乳バンクの制度)

7. 母乳の問題を解決する方法は、母乳を難しくすることではない。
もし生物的な理由で母乳が足りなかったとしたら、大量に搾乳して乗り越えようとしないこと;これは単純にあなたを疲れ果てさせるだけで、あなたの赤ちゃんに何のメリットもありません。

8. 母乳と、母子の絆とはまったく無関係。
母乳こそ母子の絆というのは、母乳ビジネス業界が母乳推進のためにでっち上げた宣伝用の架空の話です。これはまったく科学的根拠もなければ、母子の絆に特定のアクションがあるなどの証拠すらありません。赤ちゃんは必要な栄養を満たして、どんな方法であっても、基本的なニーズに対応して心地よくケアしてくれる人と絆を結ぶのです。母親と赤ちゃんの絆はその時々で自発的に結ばれ、自発的に結ばれた絆というのは驚くほど強いのです。これには特定のアクションやおせっかいは必要ありません。激しい虐待や精神的な病気などはこの絆の形成を妨害します。継母と赤ちゃんとの絆は、血のつながった親と同じように強く、また父親や祖父母たちとの絆も強いのです。

9. きれいな水が手に入る先進国では、母乳は新生児にとってさほど重要ではありません。

先進国で母乳の利点として分かっていることは、全人口中、1歳未満の風邪と下痢の報告が8%低下するということです。以上!!
他にうわさされている利点は科学的根拠が極めて薄いもので、矛盾したり、他の理由をこじつけていたりとそのようなものばかりです。残念なことに、ラクテーションコンサルタントやラクティビスト(母乳信奉者)の団体、赤ちゃんに優しい病院(BFH:Baby friendly hospital)のような人々はいまだにそれを利点として宣伝しているのです。かなり昔に間違いが暴かれているにも関わらず。

10. 結果は手段よりも大事。
健康に育っている赤ちゃんは、どんなプロセスで発達したかではなく、月齢に応じた発達段階にたどり着くことが最も大事です。ラクティビズム(母乳信仰)は、母乳というプロセスを徹底的に強制させることで、赤ちゃんたちとお母さんたちが精神的にも、身体的にも無駄に疲れ果てさせようとしています。
これは間違いです。完全母乳によって飢餓状態に陥った赤ちゃんは悲劇的なことになり、母乳育児どころではなくなります。これは母乳育児の成功でも勝利でもありません。母乳を狂信し薬を飲むことを拒否した母親は、精神的にも身体的にも悲劇的なことになり、母乳育児どころではありません。これは母乳育児の成功でも勝利でもありません。

あなたがすべきことは、赤ちゃんが必要とする栄養を与えることです。それで十分に良い母親です。他の誰にも「母乳育児はあなたの赤ちゃんの健康より大事なもの」「母乳育児はあなたの精神の健康よりも大事なもの」などと言わせてはいけません。


ラクティビスト(母乳信奉者)たちの悪事を暴け!

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The lactivists at this hospital did what??!!

10年以上このトピックについて書いてきたので、ラクティビスト(母乳信奉者)の悪事については書きつくしてきたと思ったのですが、そんなことはありませんでした。
最近、地域医療に従事する小児科医からこのようなメールが届きました:
...先月、私の病院の助産師が「生まれて最初の体重測定を行わない」というルールを作るよう提案してきました。理由は、医師が「母乳以外の不必要な栄養を補足しないように」というものです。もし赤ちゃんの体重が分からなかったら、その後の赤ちゃんの体重の増減についても分からなくなってしまいます。
ラクティビスト(母乳信奉者)の暴走は止まりません。
ええ、その通りなのです。ラクティビスト(母乳信奉者)たちは新生児たちの体重を減少させようと目論んでいたのです。たとえ、両親が赤ちゃんの体重を知りたいと思ったとしても。たとえ、赤ちゃんの体重が誕生を証明するために必要なのだとしても。たとえ、赤ちゃんの体重の増減が健康か病気なのかを判断するために必要だとしても。度を超えた赤ちゃんの体重減少(10%以上)は、高ナトリウム結晶(血中ナトリウム濃度の急上昇)深刻な合併症を引き起こし、死亡さえも起こりうる危険性があるのです。...そしてこれは比較的よく起こりうることなのです。
論文(Breastfeeding-Associated Hypernatremia: Are We Missing the Diagnosis? 母乳による高ナトリウム血症:我々は診断し損ねたのか?)の著者はこう言います:
この5年間にわたる調査で、我々は70人の母乳栄養の不足が原因である高ナトリウム血症の子供たちについて報告している。非致死的な合併症がしばしば起きており、もっともよく見られるものは深刻な高ビリルビン血症、窒息、徐脈発作です。脳神経画像診断を行っているの4人のうち1人に、上衣下出血が見られた。これらのデータが示すことは、アメリカでの母乳育児からミルク育児への転換が不十分あることの合併症として、高ナトリウム血症がしばしば発生しているということです。
最近の調査で、入院中から新生児期にわたる母乳栄養によって引き起こされる高ナトリウム血症の発生率は1.9%(入院3718あたり70ケース)と、入院中の子供大人をふくむ全ての高ナトリウム血症の発生率1,1%と比べると非常に高いことを表している。
このようなことから、母乳育児を原因とする高ナトリウム血症の発生率は今後上昇していくことが示唆される...直近の調査では、母親が初産であり完全母乳で育てられた新生児のうち16%で、母親はラクテーションコンサルタントによる授乳サポートと教育を受けているにも関わらず、産後3日以内に10%以上の体重減少が見つかった。母乳のみを与えられた新生児のうち高ナトリウム血症が発見されたのは10%、母乳以外を与えられず10%以上の体重減少を起こした新生児のうち24~33%の割合で高ナトリウム血症を起こすととみられる。
Dr.クリスティ カスティッロ―ヘイジ(Dr. Christie Castillo-Heygi)が彼女の息子について詳細に書いています。( her son’s experience )彼女の息子は3.94kgで健康に産まれましたが、ラクテーションコンサルタントから母乳以外の補足は不要と指導され、脱水症と高ナトリウム血症を発症しました。
我々は生後68時間後に小児科の診断を受けました。(生後3日目の終わり) このころは期待通りオムツをいくつか濡らしたり汚したりしましたが、彼は1.5ポンド(0.68kg)という誕生時の体重の15%ほどを失っていました。この時は私たちは何も気づいていませんでした。そもそも何%の体重が失われたか、彼らは私たちに伝えませんでした。...彼は黄疸を発症していましたが、ビリルビン値はチェックされませんでした。我々の小児科医は私たちに粉ミルクをあげるか、生後4~5日に母乳が出るまで待つか選ぶように言いました。
悪くも、母乳育児を成功させたいと思ってしまい、成功しないまま授乳を続け、翌日ラクテーションコンサルタントのところへ向かい、赤ちゃんの体重を測定したところで、彼はまったくミルクを飲んでいなかったことが発見されたのです。
そこでマニュアル通りに大急ぎで搾乳したところ、何も出ていないことが分かりました。私は四日間にわたり息子を拷問にかけていたのです。2日間にわたって母乳育児マニュアルに応援されて母乳を続けましたが、私たちがその後、息子にミルクを与えたときには、もう深い眠りについてしまったのです。
3時間後、彼はもう反応がありませんでした。私たちは彼を気づかせ彼はようと 口にミルクを押し付けましたが、そのとき発作を起こしました。我々は緊急治療室に駆け込みました。彼は深刻な脱水症状を起こしており、グルコース値はほとんど標準値からかけ離れ、 (50 mg/dL)、深刻な黄疸を起こしていました。(ビリルビン値24 mg/dL.)
彼は複数の障害を負いました。
3年間8か月、我々の息子は自閉症スペクトラム障害と深刻な言語障害と診断されました。また、ADHDも診断されました。知覚発達障害、低いIQ、微細運動機能と、粗大運動機能の遅れ、脳の言語野が受けた傷害と関連したてんかん...
新生児の高ナトリウム血症は赤ちゃんに明確な症状が出るまでは診断が難しいことで有名です。なるべく早めに発見する方法としてはいくつかありますが、(もしくは防止策を同時に進めるなど)赤ちゃんの体重をモニタリングすることです。正しく計測することは病院のラクティビスト(母乳推進者)がやりたがらないことです。

なぜラクティビストは赤ちゃんの体重を図ることをやめようとしているのでしょう?ほかの様々な自然派育児、ナチュラルペアレンティングなどのイデオロギーのように、彼らにとって方法論は結果よりも重要なのです。なのでラクティビストはミルクを足すことを過剰なまでに嫌っており、ミルクを与えれば命が助かり、脳障害からも守れる赤ちゃんたちを、遷延性脳障害になるまで放置しても平気でいられるのです。

これは「溺れた人を助けないようにビーチの監視員のイスを海の反対側に向けて、、他の誰かが叫んで助けを求めるまで助けに行かせないこと」というセオリーに基づいて、溺れた人の肺に水が流入し、肺がダメになることをレスキュー隊が楽しんでいるようなものです。

新生児の体重を図ることは、有効な予防策です。深刻な脳障害、てんかんなどの合併症、高ビリルビン血症による脳への障害に対して、それらが実際に起こって死に至らしめるまで待つのではなく、防止することに役立ちます。ラクティビスト(母乳信奉者)達は、健康な新生児たちを脳障害にするという間違った、本当に間違っている哲学を広めています。モラルに反した行為です。倫理的ではありません。命にかかわるほどの間違いです。

2016年2月21日日曜日

赤ちゃんに優しい病院はもうやめて!最新の研究で証明されたBFHの恐るべき欠陥

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New study shows that the Baby Friendly Hospital Initiative is a spectacular failure!


赤ちゃんに優しい病院(Baby Friendly Hospital Initiative,BFH)は多くの間違いを犯しているので、どこから指摘すればよいのか分からないほどです。
  • 最も悪名高いのは、母乳育児を希望しない、事情があってできない女性たちにもむりやり授乳を強いることで女性たちを侮辱していることでしょう。母乳にはいくつかのメリットがあると言いますが、先進国においてそのメリットはわずかなものです。
  • あつかましくも「赤ちゃんに優しい」と名乗る程のことは、一切ないのです。粉ミルクを使ったり、手に入れようとする母親に対して嫌がらせをしたり、不便を敷いたりするだけです。
  • 赤ちゃんに優しい病院(Baby Friendly Hospital Initiative,BFH)は赤ちゃんを死に至らしめる可能性があります。24時間、母子同室を行うことが誇張され、それを希望しない母親にさえも、病院は新生児室を廃止したり、新生児預かりを行わないというところが増えています。これは母親が眠ってしまったときや赤ちゃんを抱えたとき、赤ちゃんの面倒を見ているときに赤ちゃんをベッドから落とす事故を引き起こしています。
  • 新生児が必要な栄養分に対して母親が十分な母乳を作ることができなくても、「絶対に、粉ミルクは足してはならない」と間違った指導を受けることで、新生児の高ナトリウム血症、脱水症状などを引き起こす原因になります。これらの症状はたとえ一次的なものであっても、新生児にとって致命的な障害を引き起こします。
  • 究極的に皮肉なことに、「赤ちゃんに優しい病院(Baby Friendly Hospital)」は本当の意味での「赤ちゃんに優しい」ことに関して、まったく機能していません。その証拠に、何百万ドルもかけて医療サービスが提供されているにも関わらず、まったく母乳率を上げることに成功していないのです。

今こそ、赤ちゃんに優しい病院を廃止するべきです。
この事実は徐々に知られてきています。私は数年間にわたってこのことを書いてきましたが、プロフェッショナルであるはずのラクティビスト(母乳信奉者)たちは次々と不可解なことを書いて出版しているわりに、事実については一切反論できていないのです。
現在、赤ちゃんに優しい病院(BFH)についての包括的なレビューが発表されていますが、これを見るに赤ちゃんに優しい病院(BFH)は恐るべき間違いだったという結論が出ています。
最新の研究、「 Baby-Friendly Hospital Initiative as an Intervention to Improve Breastfeeding Rates: A Review of the Literature (母乳率の改善を目指す赤ちゃんに優しい病院:作品のレビュー)」、助産師のための女性の健康ジャーナルに掲載されていますが、研究の完全版が無料で手に入りますので一読をお薦め致します。
著者は言うまでもありませんがBFHの信奉者です。彼らは死にもの狂いでBFHのメリットを探しているのですが、残念ながら結局ほとんど見つけられていません。
”全体的に、BFHが母乳率の改善に貢献したという説を検証するにおいて、長期授乳であるほど完全母乳率が高いという結果になった。しかしながら、ほとんどの調査においてBFHが短期間における授乳率の引き上げに貢献したことの裏付けはなかった点に留意すべきである。それに加えて、多くの研究が示すことによると、BFHでの母乳育児率とそれ以外での母乳医育児率にはほとんど差がないことが分かった。(それぞれ4%と3%)これはBFHでの母乳育児推進に効果がなかったことを示している。”

著者の意味するところは、先進諸国かそれと同様に発達した国々においては、BFHのメリットはごくわずかであるというものです。しかし先進国についてのみ考えると、BFHは当初の目標に対してほとんど失敗しているのです。病院内など、ごく限られた場所での母乳率改善には成功しているかもしれません。しかしほとんどの女性が、病院を離れたあと母乳からも離れています。いまやBFHは、授乳期間中に授乳される乳幼児たちの数を増やすことだけが目的になっており、これは明らかに失敗です。成功とは呼べません。たしかに、BFHは女性たちを侮辱してむりやり授乳させることには成功していますが、その後も続けさせるよう説得し、納得してもらうことはできていません。
著者はこの悲惨な結果に相対して、可能性を見出そうとしています:
これらの調査の間で、定義、デザイン、方法論、分析、そして結果がばらばらであることを考慮すべきである:それゆえ、結果がいかに多様でも驚くべきことではない。赤ちゃんに優しい病院(Baby friendly hospital)の効果について、最終的な結論に達することは難しいが、多様な研究の努力によって、業界の動向が垣間見えるだろう。
赤ちゃんに優しい病院(Baby friendly hospital)の効果を評価する研究では、よい効果が出ているというものもある。著名な、しかしながら、赤ちゃんに優しい病院(Baby friendly hospital)の承認を得るには、病院内での完全母乳率の向上を評価基準が存在する。それゆえ、完全母乳率の引き上げのためBFHはその理論を宣伝する人を雇っている。なぜなら、母乳育児支援だけでは、それ自体の結果を評価することができないからである...
私たちはこの論文から何を学べるでしょう。
まず一つ目の驚く点としては、この問題に関してほとんど研究がなされてこなかったということです。現代における自然出産の話題と同じように、BFHについても、アナンダールとクラークによる系統的論述 (What is gender? Feminist Theory and, the sociology of reproduction ジェンダーとは何か?フェミニストの理論と、生殖医学の社会学)にあるように、”産科とは真逆で、ほぼ調査されていない”という点です。
ラクテーション(母乳推進)業界は、いかなる科学的証拠もなく、100%以下の完全母乳率ならば「サポートが得られていない」と決めつけています。そして彼らは、「サポート」と称して彼らが信じるものだけで構成された特定のアクションを強制的に与えます。科学的証拠を抜きにしてこれらを行うことは、母乳推進をプロモーションするのにとても効果的でした。彼らは赤ちゃんに優しい病院(Baby friendly hospital)を認証を与え、「おすすめの病院」という称号を、一つの病院あたり$11,000(140万円程度)以上で売るのです。
科学的根拠もない母乳のすばらしさを誇張して母親たちにレクチャーするだけではありません。病院内での粉ミルクを作ることや、手に入れることを事実上困難にしています。粉ミルクについて尋ねる母親に対しては威圧的になり、どのような状況下にあっても粉ミルクを足すことを拒否します。また、母子同室を強制します。彼らはここまで可能な限りを尽くしていますが、完全母乳率の引き上げに失敗しているのです。
また、母乳を与えたくない/与えることができない母親に対しての観点がありません。彼らは母乳を与えることをあきらめた母親たちに対して、なぜゴールの手前でやめたか聞いていないのです。しかしこれは特に驚くことではありません。赤ちゃんに優しい病院(Baby friendly hospital)は、ラクテーション(母乳推進)業界のために制度設計されているからです。母親のためでも、赤ちゃんのためでもないのです。
母乳のサポート活動をマネー化するために、ラクテーションコンサルタント(IBCLC)にお金を払うようになってきましたが、赤ちゃんに優しい病院(Baby friendly hospital)の提唱者は致命的なエラーを起こしています。彼らは、自分たちにとってなにが良いのか混乱しています - これ以上利益を出すために、- 母親にとって何が良いのか。 これまでラクテーションコンサルタント達は、母親たちがなにを求めているか尋ねたことがありませんでした。なぜなら、ラクテーションコンサルタント達は、自分たちが母親たちよりも多くのことを知っていると思い込んでいるからです。
赤ちゃんに優しい病院(Baby friendly hospital)は、顧客の支持を得るために、あたかも古くからの業界に支えられているように装っています。多くの業界団体がそうであるように。しかしそれは母親たちのためではないのです。赤ちゃんのためでもないのです。そしてうまくいってすらいません。
今こそ、赤ちゃんに優しい病院(Baby friendly hospital)を廃止するべきです。
病院はラクテーションコンサルタントを雇い続けてもよいでしょうが、母乳育児を選んだ母親のサポートだけに専念すべきです。母乳育児をしない母親を、「叩きなおす」べきではありません。最も大事なことは、ラクテーションコンサルタントとラクテーション(母乳推進)業界は、病院のミルクの補足に関するポリシーをコントロールすべきではありません。母子別室の方針や、新生児をしっかり看護する方針についても、口を出すべきではありません。
母乳の本質は単純に、何百万ドルもかけて、莫大な医療スタッフによって宣伝するほどメリットのあるものではありません。これらの恐るべきお金や医療スタッフといったリソースは、医療サービスの提供に向けられるべきです。母乳推進業界の支援のために向けられるべきではありません。
― 少なくとも、赤ちゃんに優しい病院(Baby friendly hospital)は、みずからの条件に対して絶望的に失敗しています。

2016年2月16日火曜日

かん口令を敷かれる医療者たち

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Muzzling healthcare providers

特別利益団体というのは、医療者たちにかん口令を敷くことを好みます。
カトリック系の病院団体では、医療者が家族計画について話すことを禁じています。
全米ライフル協会は、医療者たちが銃の安全性について話すことを禁じ情報統制をしています。
赤ちゃんに優しい病院(Baby Friendly Hospital Initiative)は、医療者が粉ミルクについて話すことを制限しているのではないでしょうか。

粉ミルクの調整法を教えない病院は、避妊について教えない病院のようなもの

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What’s the difference between a hospital that won’t inform women about formula feeding and a hospital that won’t inform women about contraception?

ラクティビスト(母乳信奉者)達は、女性達が母乳のメリットと粉ミルクのリスク(?)について知らないと思っているようです。いま、母親達は粉ミルクの調整法について十分な情報を与えられていません。もし女性が粉ミルクの誇張されたリスクについてしか教えられていなかったら、彼らは粉ミルクを選ぶことができないでしょう。

ラクティビスト達は、粉ミルクについても平等な情報を与えていると根拠のない自信を持っているでしょう。なぜなら彼らはそれを証明するために日々、熱心に働いているからです。赤ちゃんに優しい病院では、医療スタッフが女性が調整乳について感心を持つことを妨害しているだけでなく、それを口にすることすら禁じているのです。
新人の母親達に粉ミルクを勧めることは、彼らにとっては異常なことであり、いかなる場合でも女性たちがお土産に粉ミルク会社からミルクのサンプルを受け取ることや、粉ミルクを使うことはあってはならないと考えているのです。それが母乳を補うためであっても、です。

必然的に、赤ちゃんに優しい病院(BFH:Babyfriendlyhospital)に対する反動による反対意見もあるのですが、それに対するBFHの反論はこのようなものです。「我々はただ、母乳育児を応援しているだけ!!」 ラクティビスト達は、粉ミルクについての情報をほとんど与えないことや、粉ミルクについてのサポートを限定すること、それから粉ミルクを手の届きにくいものにすることが、価値のあるサービスだと思っているのです。

私は、赤ちゃんに優しい病院(BFH:Babyfriendlyhospital)の信奉者たちに質問があります:


赤ちゃんに優しい病院と、カトリック系病院が避妊についての相談を禁止していることと、いったい何が違うのでしょうか?

どちらも上から目線で、女性が自分の体について一番良い決断をする権利を傷つけています。

どちらも情報提供を制限することで、十分な情報を与える義務を阻害しています。

どちらも女性が自分の体をどのようにするか命令することで、女性の自主性を犯しています。

どちらもエセ科学を使って、派手に誇張されたリスクと誇大妄想のメリットを宣伝しています。

どちらも「自然だから」といって、正当化する戦略をとっています。

どちらも極論(赤ちゃんのため、女性の永久の魂のため)を正当化のための手段としています。

さて、だれか説明できる人はいるでしょうか?なぜ、女性に避妊に関する情報を与えなかったり、粉ミルクの調整法を教えなかったりということに、あきれるほどの努力がなされているのか。

私にはこれらの違いが分かりません。

2016年2月10日水曜日

新生児室を無くすなんて、正気の沙汰ではありません

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Closing newborn nurseries is unethical

私の住んでいるマサチューセッツ州の病院で、産科病棟から新生児室を無くすという非常に残念なことがありました。ラクティビズム(母乳推進)に迎合した、非常に視野の狭い考えです。かといって本来の母乳推進の目的を果たすわけではありません。重要なことは、この決定が倫理的に間違っているということです。
ボストングローブ(Boston Globe氏によると:
この決定は国際的な母乳推進運動の流れにそったものであり、看護士は母子が必要とした時だけ関わりながら健康な赤ちゃんと母子が一日中母子同室で過ごすことにより、育児スキルの向上を目指すものです。多くの周産期関係者がこのような看護方法について疑問を持っており、産後の体力が十分でない母親に対して、必要なときだけ助け舟を出すということは看護方法としては不自然かつ不適切であり、...
女性たちは長時間に及ぶ分娩のあとや、帝王切開のあとも数時間にわたって少しの休息さえも取ることが難しいのに、更にマサチューセッツ病院においては新生児室へ預けることが制限されることに驚きを示しています。いくつかの州では、新生児室を閉鎖することも同時に行っており、ボストンでは、ボストンメディカルセンターが数年前から「母子同室」を大規模に広めています。一般でもこの動きにあわせて、べス・イスラエル ディコネスメディカルセンターも同じ道をたどっています。彼らは総合で一年に11,000以上の分娩を取り扱っています。ブライハム女性病院もこの方針に従うことが予想されています。
 母子同室によって母乳育児率が高まる証拠もなければ、それらしい因果関係もないのです。
国際的な動きというのは「赤ちゃんに優しい病院(Baby Friendly Hospital Initiative)」です。この運動は母乳ビジネス業界で大成功を収めているもので、母乳育児に従わない母親たちを侮辱し、考えを変えさせろという動きです。 この名称である「赤ちゃんに優しい」は、「母乳育児に従わない母親たちの顔をビンタして懲らしめろ」という意味です。この赤ちゃんに優しい病院という証明書は(11,000、およそ日本円で100万円程度)で発行でき、その病院は女性への母乳を与えたくない・与えられない女性へのあらゆる嫌がらせを行うことができるようになります。母乳のメリットをあることないこと大げさにレクチャーしたり、病院内で粉ミルクを入手したり調乳したりできないようにする、家に帰るときに無料の粉ミルクをお土産として渡すことを妨害したりするのです。
「赤ちゃんに優しい病院(Baby Friendly Hospital Initiative)」の間違いとはなんでしょうか?
1. 途上国など、きれいな水が入手できない場合の母乳はメリットしかないということ: 間違いです。効果は全ての新生児のうち、ごく一部の風邪や下痢に限られています。以上。
ほかにも驚くほど宣伝されている母乳のメリットはありますが、本当はどうでしょう?
彼らは調査をもとにしていると言っていますが、交絡因子(=相関関係のどちらにも影響を及ぼす外部要因)の影響を無視した理論は穴だらけで、説得力に欠けます。
2. 母乳ビジネス業界では母子同室によって良好な関係が作れるのが常識であるということ:間違いです。母子同室(24時間、母子が一緒の部屋で過ごすこと)は母乳を促進することにつながりません。「母子同室でなくてはならない」というイデオロギーによって完全母乳を押し付けられた母親は、イデオロギーとして母子同室を行っているにすぎないからです。母子同室によって母乳育児率があがったというデータは存在しないだけでなく、なぜ母子同室によって母乳育児率があがるのかを証明した信頼できる因果関係もないのです。ポリシーによって母子同室を進めることは、赤ちゃんに何を飲ませるかという重要な意思決定を、疲労困憊状態で赤ちゃんの面倒を見るのか、新生児室に預けるのかというわずかな点によって判断させることになります。

3. 母子同室を強いること:安全ではありません。母子同室を安全に行うためには、母親が寝ている間に赤ちゃんを見ている別の人間が必要になります。なぜ別の人間が必要になるのか?母親たちが赤ちゃんをコットに乗せようとしても(帝王切開後、会陰切開後、後陣痛等で)持ち上げられないことがあるでしょう。なので仕方なく赤ちゃんを母と同じベッドで寝かせようとします。これが非常に赤ちゃんの死亡する原因になりやすいのです。また、寝具が柔らかいことも(病院のベッドのような)危険ですし、産後の疲労困憊状況、朦朧とした状態、うとうととした状態(帝王切開のあとや、会陰切開のあとに投与される鎮痛剤の影響による)、これらは乳幼児突然死の原因と関連しているのです。

このような事故は病院で実際に発生しています。健康な赤ちゃんが死亡しているのです。ベッドから落下させてしまう事故や、窒息事故を起こしてしまうなどです。周産期ジャーナル2014.4に発表された論文「母子同室による産科病棟内の健康な新生児の死亡・仮死」によると:
早期皮膚接触中にアメリカ国内の産科病棟内で発生した15件の死亡と、3件の仮死について報告する。我々の発見は報告されていない事故の存在を示唆するとともに、これらの事故は防ぐことができたということを示唆している。
15件の死亡と3件の仮死とは、どのような原因があったのでしょうか?
うち8件で、母親は授乳中に眠りに落ちていた。4件で、母親が眠りから目を覚ましたときに 赤ちゃんは眠っているものと思っており、同伴者が赤ちゃんが死んでいることを発見した。1つ以上のリスク要因が見つかった、もしくはリスク要因が疑われた(肥満や、おひなまきにされていた)場合は、全てのケースにおいて母子同室のリスクがはるかに上昇していた。リスク要因に含まれるものとしては(中略)7ケースで母体に薬が投与されており、母親の疲労倦怠感が非常に強かった。12ケースで出産から24時間に発生していたことが確認もしくは推定されている。9ケースで柔らかいベッドや枕が要因となった。2ケースで肥満、2ケースで母親の喫煙、4ケースでおひなまきにされたことが要因とされた。
 ラクティビスト(母乳推進者)たち、母乳を特権化させる女性たち、このような人たちを想像してみてください:

病院内で、いっしょに赤ちゃんの世話をするために仕事を休んで時間をとって駆けつけてくれるパートナーが他にいたり、十分なお金を持っていて上の子を面倒もみてくれるベビーシッターを雇える人たちを。あなたたちが支持しているのは、こういった人たちなのです。
しかしほとんどの女性は、眠る間も赤ちゃんを新生児室に預けることもできずに、長時間の分娩の後の産後の疲労困憊状態でも、会陰切開の傷の痛みがひどくても、鎮痛剤の影響で極度の眠気に襲われていても、一人で赤ちゃんの面倒を見る責任を負っているのです。
新生児室を閉鎖することは単に、女性が回復するための時間を奪うことにしかなりません。
自分の腕のなかで赤ちゃんが死亡するリスクを、理屈をつけて女性に押し付けているだけなのです。到底、正気の沙汰ではありません。

誰も母子同室を妨害しようとはしていません。もしもラクティビスト(母乳推進者)が自分の赤ちゃんを24時間、自分の病室で面倒を見たいというのなら、喜んでどうぞやってください。しかしそれでは不十分というのでしょう、ラクティビストたちは他人がなんと言おうと、他人の赤ちゃんを母子同室するよう強制したいのです。
そして根拠のない母子同室を進め、母乳推進のためなら根拠のない理屈をを平気で宣うのです。

どのような宣誓を立てても、赤ちゃんの死亡を防止できないなら、結局は「赤ちゃんに優しい」わけもなく、「お母さんに厳しい」のです。
一体、誰が新生児室を閉鎖しようとしているのでしょうか?「赤ちゃんに優しい病院」は本当なら「ラクティビストに優しい病院」と呼ぶべきでしょう。なぜなら赤ちゃんに優しい病院の方針は、ラクティビストの要求にこたえるものでしかないからです。病院が赤ちゃんの面倒を見るのに十分な看護士を雇わず、経費削減をしたいだけであれば、「ラクティビストに優しい病院」という名前で十分でしょう。これなら母乳を特権化させたいラクティビスト達にとって、お金のない女性とその子供の出費を減らすという便利な言い訳ができるでしょう。

どれだけラクティビストにとって”都合のいい”ことか!!

どれだけ危険なことか!!

どれだけモラルに反したことか!!